こんにちは。ユタカニです。
以前、「1ヶ月で英語力をあげるTOEIC勉強法」や「リーディングの時間が足りないことの対策」について紹介しました。
英語力が上がったとして、リスニングがさらにスコアアップする「コツ」はないでしょうか?
本日は私が930点取った時に実際に活用したコツを紹介します。
英語力が上がればスコアは自然に上がりませんか?
大幅にスコアアップするには「英語力」と別に、試験中に臨機応変に対応できる「解答力」も必要なんです。今日のコツはこの解答力に効く内容です。
目次
TOEICリスニングの「罠」を知っていますか?
まず、試験形式を見返してみましょう。
リスニングパートは、全体で45分、全100問。解答時間は平均5~10秒くらいでしょう。
放送は1度きり。聞き漏らしたら即アウトです。
数秒で解答できる力と1度で放送を聴く集中力。実はリスニングにこそこうした「解答力」が重要なのです。
単語を多く覚えたり文法知識が豊富でも、スコアが上がらないケースがあるのは、解答力不足と言えます。
しかも追い打ちをかけるようですが、リスニングでは受験者の解答力を奪うような「罠」が待っています。
次から紹介していきます。
問題形式の罠
突然ですが、リスニングの難問が固まっているPartはどこでしょうか?
難問とは…
-
- 聞き慣れない単語、表現
- 聞き漏らしそうな短い内容
がある問題です。
正解は、Part1とPart2です。明らかな難問があります。
でも難問それ自体はあまり問題ではありません。
問題は、「序盤に」あるということです。
開始直後いきなり解答に困る問題があると…
-
- 思ったより難しいぞ。こんなはずじゃなかった
-
- 2問連続で自信がない…。模試より結果悪そう
- しまった!動揺して聞き漏らした
と、このように緊張や不安が大きくなり疲労度が跳ね上がります。
体験談を見ても、
「Part3から塗り絵してました。」
「Part4が終わった直後、模試では味わったことがないほどきつかった」
など聞きます。
序盤の難問でPart3以降の解答力を奪う。これが「問題形式の罠」です。
ペースの罠
ペースとは、次のような流れのことです。
TOEICの解答ペース
- 問題を聴く
- マークする
- 次の問題の準備をする
- 問題を聴く…
(以下繰り返し)
しつこいようですが、リスニングの放送は1度きりです。リズムが狂えば連鎖的に聴き逃しや解答ミスが発生します。
特に気をつけたいのが上の「3.」です。ここが狂うとPart3以降で危険度が増します。
英文を聴き逃すと最悪、関連する3問全て失うことになるからです。
1度きりの放送で解答ペースを狂わせ、大幅なスコアダウンになる。これが2つ目の罠です。
Part1・Part2では難問で受験者を疲弊させ、Part3以降は解答リズムを狂わせる…。対策が必要ですね。
なんでか世間では、「リスニングはやればどんどんスコアが上がる!」で話が終わる風潮があります。次からの内容は見ておいて損はないと思います。
リスニング対策と先読みのコツを分かりやすく紹介
これで序盤は苦しまない!その対策とは?
先に概要を言うと、Part2までは難問だったら迷わず「あきらめる」です。
あきらめる?最初からそんなだとスコアに影響しますよね??
ふむ、では各Partの問題数を見てみましょう。何か感じませんか?
リスニングパート:
Part | 内容 | 問題数 (リスニング内割合) |
1 | 写真を見て正しく説明している選択肢を選ぶ | 6問 (6%) |
2 | 質問や呼びかけに対して適切な回答を選ぶ | 25問 (25%) |
3 | 2人もしくは3人の会話に関する正しい選択肢を選ぶ | 39問 (39%) |
4 | 1人のスピーチや説明に関する正しい選択肢を選ぶ | 30問 (30%) |
なるほど、あきらめても全体の3割だけなんですね。
そうです。3割に固執して7割に影響が出るなんてもったいないです。なら数問あきらめた方が得です。
7割のPart3・Part4は会話・長文形式ですから情報量が多く、しかも質問と選択肢は印刷されています。挽回は十分可能です。
序盤の対策
- ”いびつな”問題構成を頭に入れ、序盤のミスは後半挽回できると余裕を持つ
- 明らかな難問はきっぱりあきらめ次の問題の準備をする
シンプルながら最も効果的な序盤の対策です。次に先読みのコツを紹介します。
先読みのコツを分かりやすく紹介
先読みと聞くと特別なことをするイメージですが、コツはシンプルに、次の放送のための準備時間を常に5秒とるということだけです。
「5秒」というのはPart3以降で、前の英文の最後の質問から次の英文の出だしまでの時間です。
これを最大限使うのが「先読み」で、コツを流れにしてまとめてみました。
5秒先読みのコツ
- 全ての質問を流し読み
(可能なら選択肢も) - どのような会話・話しなのかをイメージ
(例:レストラン、オフィス、スピーチ等) - 最初の質問を見ながら放送開始を待つ
Part3・Part4の”親切設計”の1つに、「最初の質問の答えは冒頭で放送される」というお決まりがあります。
そのため、最後は上記3.で待機しておきましょう。
この3ステップを徹底すると本番驚くほど余裕を持って取り組むことができます。
時には解答に悩み、リズムが狂いそうになることがあると思います。
そんなときはためらわず今の問題をあきらめて、次の3ステップの準備に使います。これで連鎖的なミスを防ぐことができます。
勇気がいりますが、1問犠牲にしてでも、次の問題からのリズムを優先するのが先読みのコツです。
おまけ~ちょっと”過激な”その他のコツ~
さて、ここからはあくまで私の勝手なコツです。ちょっと過激ですが、箸休めに見てみてください。
TOEICの「絶対平和世界」
TOEICは間違いなくビジネスのユートピアです。
変な人も嫌な人も不幸せな結末もありません。それを逆手にとったテクニックです。
例えば、「宅配トラブル」に関する話なら、次が結末だろうと絞り込みやすいのです。
- すぐに再送する
- 最寄りの郵便局に保管しておく
- 午後都合が良いときに再送する
決して以下のようなことは起きません。
- 荷物紛失。確認もできずに対応不可になる
- 対応が悪くクレーム大炎上。後日上司が謝罪訪問
- 宅配員が盗難。賠償問題に発展
こんなちょっとした情報でも意外と長文を聴くのが楽になります。
Part2の曖昧解答
Part2の応答問題中盤くらいから、やたら答えが曖昧な選択肢が出てきますが、これを逆手にとります。
Part2の曖昧な解答には「不正解になりやすい曖昧」と「正解になりやすい曖昧」があるのです。
それぞれまとめました。
不正解になりやすい曖昧
- 場所、時間系
(会議室に行きましたか?、1ヶ月でしたか?) - 否定・批判系
(知りませんよ、なぜやってないんですか?、難しいと思いますよ等)
正解になりやすい曖昧
- 誰かに相談系
(上司に確認します、トムなら知ってますよ等) - 誘ってくる系
(一緒に行きましょう、午後ミーティングしましょう等)
Part2に取り組む前にそれぞれ意識しておくと、やっぱりちょっと対応が楽になります。
以上、完全に私の感覚です!よろしければご参考ください。
TOEICの「絶対平和世界」って面白いですね。
でもTOEICで現実世界より厳しいことも1つあるんですよ!興味がある方はこちらの記事も見てくださいね。
あわせて読みたい
最後に
本日のまとめ
- リスニングは序盤に難問があったり、解答リズムが狂う罠がある
- Part2まではリスニング全体の3割。あきらめも肝心
- Part3以降は「5秒」使い、質問と選択肢を先読みし放送内容を予想する
本番1発勝負となるTOEICでは、日ごろの成果を発揮するためのシミュレーションも重要です。
本日紹介した内容を参考に、余裕を持ってのぞむと良い成果が出ると思います。
ユタカニさんは何か想定外ありました?
「リスニング中にリーディングの問題を見るのが禁止」だったことです。模試でいつもリスニングの合間にリーディング解いて時間稼ぎしてたので誤算でした…。
最後までお読みいただきありがとうございました!