こんにちは。ユタカニです。
普段、英語学習として英語で本を読んでいます。
気づけば4年。読破した本は数十冊になってきました。そして、人生の考え方が変わる本がいくつかありました。
本日はそんな中から1冊、
マルクス・アウレーリトスの「自省録」
を紹介します。
目次
1. マルクス・アウレーリトスってどんな人物
本日紹介するのはこちら本です。
今から約2000年前、古代の世界で反映していたローマ帝国。その中でも”五賢帝”と呼ばれる優秀な皇帝がいました。
高校の世界史では必ず出てくる5人とは、
ネルウァ ・ トラヤヌス ・ ハドリアヌス ・ アントニヌス ピウス
そして最後の5人目がマルクス・アウレーリウスです。
この皇帝は他の皇帝とちょっと変わっていて、5賢帝のほとんどが軍人気質なのに対し、
アウレーリウス帝は哲学皇帝と言われるほど、学問に長けた皇帝でした。
なかでもすごいエピソードが
幼少期から家庭教師がなんと14人もいたそうです。
(当時はギリシアの哲学者に学問を教えてもらっていたそう)
そもそも全員の名前を覚えられたのでしょうか笑
そんな彼が心から愛した哲学が
ストア派哲学
という考え方です。
ストア派哲学ということを知らなくても、まじめにコツコツ頑張る人を”ストイックな人”って呼びませんか?ストイックというのは元はこのストア派哲学を信じる人のことです。
2. ストイックの基本的な考え
さて、今回ご紹介している自省録は、実は多くの人に読んでもらうための本ではありませんでした。
アウレーリウス帝が日々悩み苦しむなかで、自分自身を鼓舞し激励するため、
自分のためだけに書いた日記なのです。
なぜそんな個人的な日記が2000年も多くの人の心をとらえて離さないのか?
それは今でも役立つ不変の教えがたくさんあるからです。紹介していきます。
2.1 一番大切だと伝えていること
現代人はSNSやスマホ(=情報)、たくさんのおいしいもの、娯楽、人間関係に囲まれています。
アウレーリウス帝はすでに2000年前にこの事実に気づき、自省録の中で何度も何度もこう言っています。
「今この瞬間、もっとも大切なこと1つだけに集中して生きよう」
明日、自分に死が訪れることを確信しても、今日やろうとしたことをやるのか?
そんなドキッとすることを綴っています。なぜ今を大切にすべきか?
それは今も昔も、人間はやがて確実に死を迎えるからだと伝えています。
この世界に死なない人間は1人もいません。
にもかかわらず多くの人が当たり前のように時間を浪費します。
まるで2000年後の世界を知っているかのように、アウレーリウス帝は、「今への集中」を繰り返し繰り返し伝えています。
2.2 社会とのかかわり
ストイックです。ストア派ですというと、なんだかまじめそうで仙人のように世間から離れ1人強く生きてる・・・
そんなイメージがありますが、ストア派では
「信頼できる人々の中で自分の魂を磨く」
と説いています。
ここで重要なのはどんな人間社会でも良いというわけでなく、
自分の成長のため、共に助け合える人との関係を大切にするということです。
ツイッターの「いいね!」の数だけに振り回されるより、身近に叱咤激励してくれる友達との仲を大切にしていく。
これも、なんとなく感じていることだと思いますが、こうして本で読むと大切さを再確認できますね。
ちなみに自省録の冒頭は、
アウレーリウス帝が今までかかわった人たちへの感謝や賞賛から始まっています。
皇帝と呼ばれる人がこんな風に他者を敬う姿は心に響きます。
2.3 究極的に目指す状態
では今この瞬間に集中し、共に助け合える仲間を見つけたら最終的にどのように日々を生きるべきか?
これをアウレーリウス帝は
「Stillness 静けさ、平穏」
と表現しています。
欲望や嫉妬、人間関係の苦しみにとらわれず、その時その時を平穏に生きる。
実はこの考え方、仏教でも同じような状態を理想と伝えているのです。
西洋と東洋で異なる場所・文化にも関わらず、目指す姿が同じ、というのはとても興味深いですね。
3. まとめ
マルクス・アウレーリトス「自省録」
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- 1日1日、この一瞬を大切に過ごし、確実に訪れる死を意識しよう
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- 自分自身を成長させてくれる仲間との直接的なかかわりを大切にしよう
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- 最後には、欲望や苦しみから解放された"Stillness" 平穏を手に入れよう
なんだか騒がしく、心落ち着かない現代ですが、ひょっとすると大切なことは2000年間変わっていないのではないか?
そんな気持ちにさせくれる本でした。これからも英語で本を読みながら感動した1冊を紹介していきたいと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました!